台湾の美術館に猫盆栽が行く

アジア芸術連盟大展2025に参加のため
初めて台湾に行ってきました!
台湾は沖縄より下にあるため
単純に私が住んでいる福岡より暖かいだろうと思い込んでたんですが
滞在期間の5日間は半分以上雨が降り、
強風の日もあって体感的にはすごく寒くて驚きました。
(冬用コートじゃなく春用コートだったのも原因^^;)
台湾に着いた初日からハプニングの連続で
空港に迎えがきますと言われていたけど
第2ターミナルに到着した人たちは迎えがあったものの
私たち第1ターミナルに着いた人たちは自力で会場の
美術館に来るように言われ、軽くパニック!
別の便で到着した人たちがワゴンタイプのタクシーを
手配してくれたのでみんな一緒に会場に向かうことができ
持ち込みした作品を無事に搬入。
台湾在住のアーティストや前もって送っていた作品はすでに展示が完了していて
私たちが展示する場所だけスペースが空いていて
そこにスタッフの方達によって展示していただきました。
アジア19カ国150名以上参加の大規模な展覧会でした!

台湾の桃園にある大きな会場。
美術館、劇場、近くには図書館も。

会場の様子です

展示は人物、風景、動物、花、宗教など
テーマによって分けられていて
猫盆栽は当然、動物のエリアに展示。
思った以上に猫をモチーフに描いている作家が多く
猫のモチーフは固められていました。
送ると税関で1ヶ月くらい止められる場合があるから
手持ちで行った方がいいと言われて
手で持っていけるサイズのものを選んだため
私の猫の作品は一番小さなものでした^^;
私のとなりには大きな猫の絵が展示されていて
おまけにその猫には鹿の角のような樹が生えていて
まるで猫盆栽みたいだったので
軽くショックを受けました。
「これはヤバイ」と。

台湾2日目に展覧会の開会式、
チャリティアートの販売やオークションが開催され
一般の方や関係者の方が多く入られて賑わいました。


アーティストが寄付した絵を一律25000円で販売。
台湾の経営者の方たちがボックスの中にある
番号を引いてその番号の貼られた絵を購入。
1枚買う方、5枚、10枚以上買われる方、
あっという間にすべてのチャリティの絵の行き先が決まり
売り上げ金は障害者施設へ寄付されるということでした。
アートと企業の距離が近くて驚いたし感動でした。


会場では中国茶を淹れて振る舞われました

大きな会場なのでやはり目を引くのは大きな作品だなって。
小さな作品なので近づいて見てもらえたらいいなとは思いましたが
近づいてもらうだけの力が自分の絵にあるのだろうかと悶々としてしまいました。
自分の展示エリアに行くとやはり隣の
大きな樹の生えた猫の前に立って見ている人や写真を撮っている
人が何人かいて自分の作品の前には人がいなくて
やはり落ち込みました。
そっか、やっぱ色には負けちゃうのかな。
せめて線で描いた繊細なものではなく
面で描いたダイナミックな作品が良かったかなあって内心後悔。

今回の展覧会は展示販売ができて
作品タイトルの下にQRコードが付いていて
購入したい人がこれを読み込んで購入するシステム。
横の猫の絵を見る前までは売れるぞ~~~って
勝手に思っていましたが
「これはちょっと厳しいなあ。
仕方ない、あとは初台湾を楽しも!」
とモードに切り替えました。
なんかそれからは台湾の夜の夕食会や屋台めぐり、
散歩、観光を純粋に楽しめました。


レストラン貸切でいろんな国の方が出席


初日の料理はこれでもかって美味しい料理がでてきて
飲み物もたくさんあってほんと楽しい時間でした!


初日と2日目の夜は台湾主催のパーティで3日の夜は
ランタンフェスティバルの後にお店に食べに行ってきました。
(ランタンフェスティバルは雨が降ってめちゃめちゃ寒く震えながらの見学でした^^;)

3日目、早いもので夕方には搬出。
海外組は帰国の際に持って帰ったり送りだすけど
QRコードは残り、購入が可能な状態に
してくれるらしかったので
このシステムはありがたいなって思ったし、このシステムを
他の展示会にもあるといいなって思いました。

作品を2点出品展示していたのですが
昼過ぎ、あと数時間で搬出というところで女性から
「あなたの絵を買いたい」と声をかけられ驚きました。
そこから台湾ドルではなくUSドルで支払う旨と
2枚とも買いますということを告げられました。
帰りは飛行機の乗り継ぎ時間が短かったため
機内持ち込みにしないといけなかったので
絵は送らなくてはいけなくて、梱包をしっかりしないとなって
前日から悩んでいたので2枚とも売れたことが嬉しかったし
送らなくていいという安堵で力が抜けました。
書類にサインをして紙幣を受け取り
絵の横のタイトルカードに売約済みの赤いシールを貼りました。
個展の時何度かこの作業をしましたが
この瞬間はいつもドキドキしてすごく嬉しくて
でも手放すのが少し切ない気持ちになります。

あ、横の大きな猫も写ってますね!
外はもちろん美術館の中も寒くてコートが脱げませんでした^^;

猫盆栽2枚は台湾の方に購入していただいたので
そのまま会期いっぱい飾られることになりました。
売れたのはすごくよかったんですが
墨で描くことをもっと追求して
目を惹く作品を作りたいって思いが強くなりました。

猫盆栽もいいけどやっぱ樹で勝負してみたいな!

台湾は食べ物が美味しく
人も優しく(迷っていると助けてくれました)
そしてエネルギッシュな国でした!
また行ってみたい国でした^^


出品した作品「櫻梅桃李」
ミライガクブチさんに「掛け軸のような額装を」
という依頼で作っていただきました。
すごく気に入っています^^
購入された方も額を褒めてくれて嬉しかったです!

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